公営競技の中でも競輪は異彩を放っている。競輪の最大の特徴、それは個人戦ではなく団体戦であるということ(ガールズは個人戦)。地域ごとにラインという隊列を組んで戦うのである。我々はラインごとの動きを想像しその勝ち負けで買い目を決めるという流れになる。ただこのライン戦というのが競輪で儲けるのを難しくしている、という事実に気づいていない人が意外と多い。
簡単な展開予想をすると、おそらく低配当な車券を買うことになる。強いラインが買い目の中心になるからだ。さらにライバルの調子がいいと新聞に書いてあれば不安になり、点数を追加する事にもなるだろう。点数が増えれば増えるだけ当たっても儲からない。10倍を1点で買えば10倍だが、10点で買えばリスクしかない1倍返しなのである。取りガミ(賭けた金よりも配当金が低い現象)になっても自分にこう言い聞かせる、当たらないよりはよかったね私と。儲からなかったけど頑張ったよね私と。主催者側は何もしなくても2割の寺銭を得られる。我々が当たろうが当たるまいが関係ない。売り上げれば売り上げただけ儲かる。それならば売り上げを上げるために、強い選手が勝てもするし負けもする、絶妙なバランスの番組表を作ろうとする。そもそも競輪のルールなんてずる賢くて頭のいい奴らが作り上げた独自のルールなのだ。聞こえるよ、もっと金を張らせろ、当たらないだろ、当たっても儲からないだろって悪魔の囁きが。ソコを理解出来ない競輪通を気取った輩は、Xで文句ばかり垂れている遠吠え負け犬わんわんに成り下がるのが必然なのである。
競輪とはどういったギャンブルか？競輪はレースというより格闘技である。限界まで鍛え上げられたキン肉マン達が、ブレーキもつかない軽量自転車を操作して、カーブの強い急な斜面でスピードを競い合う。普通なんてない。特異で特殊なスピードバトル。だから同じメンバーで走っても毎回同じ結果にならないし、だからこそ予想が難しい。素人に先輩面して偉そうにうんちくたれている元競輪選手の予想。何回かに1回当たって司会によいしょされてご満悦か、本命買って外れて何してんでしょうねって選手のせいにして次に逃げこむ。その光景を見るたびに思う。事件は会議室で起こっているんじゃない、現場で起こっているのだ。誰でも思いつく買い目を自分の買い目みたいにひけらかしてはダメだ。邪道だと言われても笑われても、ひらめきや勘や自分だけのポリシーを予想に組み入れなければ、絶対に絶対に勝ち組にはなれないのである。
競輪では強いとされている選手のラインがとんでもなくあっさり負ける。対戦相手もそうならないように走るからだ。または実績のある強い選手がいつも調子がいいとは限らない。そもそもやる気がないかもしれないし、怪我かもしれない。後ろの選手が嫌いでわざと共倒れする事もあるかもしれない。恩義で逃げるかもしれないし、優しくて地元に気を使うかもしれない。兎に角競輪には我々の知らない様々な思惑が渦巻いているのだ。そんな複雑なあみだくじで1番人気は買うな。どうしても1番人気が来そうなレースは見する度量を持て。勝つ奴はそこのセンスつきる。競輪では中から高配当狙い、低配当で大口賭けしたいなら競艇かバカラに行けばいい。
前置きが長くなったが予想方法を。まず初日は避けたい。調子が全くわからない。ただそれを逆手に取って人気外しするのも手ではある。初日からテンションが上がらないのは我々と同じ。久々、落車明け、新車の試走の選手もいる。逆に大物喰いしようとする伸び盛りの若手や、地元で鼻息の荒い選手もいる。初日は実績よりも前走の調子ややる気を加味して中穴を狙っていきたい。具体的には人気選手を外すのではなく2.3着固定とか。
中日も難しい。例えば4着権利のレースは前を残したいから差さないとか逆に踏まないで直線自分だけとか、結果こうなりましたが多い。コレは購入者置いてけぼりのパターンであり、レースが終われば汚い走りだろうが力残しだろうが、失格だろうが無気力だろうが我々は忘れる。そして頭は次のレースに向く。ここに公営ギャンブルの汚さがある。失格は返金しろ。落車もしかり。知らんぷり、どうせ買うんだろお前らと言われている気がすることもある。それはさておき、準決勝も厳しい。3着OKは順位当てには向かないことが多い。見して最終日に備えるのがベスト。
勝負は最終日。1着しか目指さない決勝や力のある展開負けの選手のレースを厚めに狙う。特に展開で負けたが力のある選手のレースは頭固定しやすい。そこから流せば割といい配当がつくことも。それから連勝選手は対戦相手から狙われるから外す。コレは高配当の匂いプンプンである。
競輪は全レースやらなくてよい。というよりもやってはいけない。まずは人気選手が負けそうな気がする番組を選ぶこと。人気とは数値や調子で出るのではなく、競輪慣れした人のテンプレートにより決まる人気投票である。参考にはするがあてにはしないこと。まずオッズを見て、人気を外すか人気から薄めに行くかを選別する。間違っても一桁に厚くいくような愚行は避けたい。
競輪は知れば知るほど勝てない。ラインという固定概念が頭の中で凝り固まるからだ。勝つにはまず本命を外す快感を取り戻すこと。ほぼ勝てない。ただたまに勝つ、そして儲かる。そのゾーンを見つけられれば自分は車券師と名乗っていい。
競輪の番組は本命とその他で組まれることが多い。その本命は1番人気になるのである程度の確率で勝つ。ただし他はそこに勝とうとするし、いつかのタイミングで負かす。それを今だと張れる人が勝つという事である。
［狙うレース］
❶二段駆け
どんなに強い捲りでも二段で加速されるときつい
番手の自力型に合わされるとメンタルが折れてしまう
❷力があって調子も悪くないが展開で負けた次の日のレース
●ブローカーのいるレース
G前なんて内内つけば勝負できる
だから内つける選手はメモ
格言 的中率より回収率 外れてても己を信じろ
可愛すぎるガールズケイリン✿河内桜雪選手